第4話:「わさび、ひみつの部屋へ突入」

元保護猫のわさびが避妊手術を受けて元気に帰ってきた

避妊手術のあと、私は元気になった

避妊手術から少し時間が経ち、私はすっかり元気を取り戻した。お腹に巻かれていた包帯も外れ、痛みも感じなくなって、ようやく自由に動けるようになった。

何かが少し変わったような気もするけれど、それよりも、私はこの新しい生活にすっかり馴染んで、今では家じゅうを探検するのが日課になっている。


爪とぎの快感、やめられない

手術を終えた私は、ますます元気になって、日常の楽しさが戻ってきた。中でも一番好きなのが「爪とぎ」だ。

目の前には広がる真っ白な壁。ここは、絶好の爪とぎスポット。爪を当てて、シュッ、シュッと研ぐその感触がたまらない。

「わさび!また壁で爪を研いでるの?」
けいとの声がリビングから響くけれど、私は全く気にしない。壁の感触が、私の爪に心地よく響くのだ。爪が壁に食い込んでいく感覚――それは、最高のストレス解消でもある。

Cat Tip|爪とぎ被害を減らす2ステップ

  1. 壁沿いに縦型ポールを設置(壁と同じ高さにすると成功率↑)
  2. 壊れたクロスは思い切って「爪とぎ用」エリアに格下げ
      人も猫もイラッとしない“共有ゾーン”ができる。

閉ざされた扉の向こうには?

ある日、私はどうしても気になる場所があった。それは家の奥にある一室。いつもドアが閉まっていて、私がどれだけドアをカリカリしても、入れてもらえない。

何があるの? どうして入れてくれないの?
その部屋の前には、プーのケージが置かれていた。

もしかしたら――あのケージを使えば、ドアノブに届くかもしれない。私は、こっそり作戦を立てはじめた。


作戦決行!ケージからのジャンプ

その日が来た。私は静かにプーのケージに飛び乗った。中ではプーがお昼寝していたけれど、私の気配に気づいて目を開けた。

「また何かやってるな」と言いたげな顔。でも私は気にしない。

ケージを足場に、なんとかドアノブへと爪を引っかけて開けようとした――その瞬間。

「ずるっ…!」

バランスを崩し、私はケージの上から滑り落ちて、ゴロンと床に転がった。プーは目を丸くして私を見たけれど、特に驚く様子もなく、またすぐに眠りに戻ってしまった。


二度目の挑戦、そして勝利

私は恥ずかしさをごまかしながら、再びケージに挑戦した。今度は慎重にバランスを取りながら、ドアノブに手を掛ける。

「もう少し…!」

ようやくドアが少しずつ開いた。

「やった!」

私は心の中でガッツポーズを決め、そのままドアを押し開けて、ついに中へと足を踏み入れた。


初めての部屋、その静けさ

部屋の中は薄暗くて、思っていたよりも特別なものはなかった。でも、その空間に入れたというだけで、私は大満足だった。

けれど、その喜びは長くは続かなかった。


見つかった…けど、怒られなかった

「わさび、またやってるの!?」

背後からけいとの声が響いた。びくっとして振り返ると、けいとが部屋の入口に立っていた。驚いたような顔をしていたけれど、次の瞬間、ふっと笑い出した。

「もう、何やってるのよ」

そう言いながら、けいとは私を抱き上げて部屋の外へ。せっかくの冒険はあっという間に終わってしまったけれど、私は満足だった。


諦めない猫、私は今日も挑む

その日以来、私は何度もその部屋に挑戦している。けいとは私の動きを見張っていて、ドアが開くたびにすぐ追い出されてしまうけれど、私は諦めない。

猫としての好奇心は、止められないのだ。


プーのやさしさ、けいとのあきれ顔

プーは、そんな私をただ静かに見守ってくれる。彼女の大きな体とやさしい目は、どんなイタズラをしても責めることなく、すべてを受け止めてくれる気がした。

けいとも、何度「ダメだよ」と言いながらも、怒ることはない。


冒険と爪とぎが、私のしあわせ

家の白い壁は、今日も私の爪あとで少しずつボロボロになっていく。でも、けいとやゆう子さんはそれを見て、ただ微笑むだけだ。

「もう、わさびぃ」

そう言いながら、私を責めることはない。

私はこの家での生活がますます好きになっていた。毎日、ちいさな冒険があって、家じゅうを探検することができる。けいととゆう子さん、そしてプーとの日々が、私の大切な日常だ。


今日も、新しい冒険を求めて

「さて、次はどこで爪を研ごうかしら?」

そうつぶやきながら、私はまた新しい冒険へと足を踏み出す。


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