桜子、柚、紫陽花、紅葉――サステナブルファッションプロジェクトに取り組む4人は、それぞれがオンラインで出会い、少しずつ絆を深めていた。これまで2人や3人での会話は何度もあったが、4人全員が揃うのは今回が初めてのことだった。オンラインミーティングの時間が近づくにつれ、桜子は胸を高鳴らせていた。
「みんなと一緒に話すの、楽しみだな。どんなアイデアが出てくるんだろう?」
桜子が最初にミーティングルームに入り、次々に他のメンバーもログインしてきた。柚はいつも通り落ち着いた雰囲気で、紫陽花は少し緊張した様子。紅葉も静かに画面に映ったが、期待と興奮が顔に表れていた。
「みんな、揃ったね!」桜子が明るく声をかけ、ミーティングがスタートした。
まずは近況報告から始まった。桜子は最近考えているSNSキャンペーンのアイデアを話し、紫陽花は新たに収集したデータについて報告した。紅葉は、デザインの方向性について新しいインスピレーションを得たことを話し、柚はプロジェクトの進行管理について説明した。
「紫陽花ちゃん、最近のデータ収集どう?」柚が尋ねると、紫陽花は少し緊張した声で答えた。
「この間、20代の女性を対象にしたサステナブルファッションの消費傾向を調べてみたんだけど、特にSNSの影響力が大きいことが分かったんです。インフルエンサーが紹介したアイテムの購入率が高くて、私たちもこの流れに乗るのが良いかもしれません」
紫陽花の冷静で的確な分析に、全員が頷いた。桜子はそのデータに基づいて、キャンペーンの方向性をさらに練り直すことにした。
「じゃあ、インフルエンサーを使ってサステナブルファッションをもっとアピールしていこう!私、SNS運用も手伝うし、フォロワーを増やすための施策も考えてみるよ」
桜子は笑顔でアイデアを提案し、全員が賛成した。
紅葉も、デザイン面での新しい発想を共有した。
「私は、サステナブルな素材を使ったデザインを試してみようと思ってるんだ。リサイクル素材やオーガニックコットンを使って、今のトレンドに合うデザインを作ってみたい」
桜子は目を輝かせた。「それすごくいい!紅葉ちゃんのデザイン、きっとみんなに注目されるよ!」
ここで、桜子は「パーソナルカラー」を知ることの大切さについても触れた。
「実は、パーソナルカラーを知ることって、ある意味サステナブルだと思うんだ。自分に似合う色を知ることで、無駄な買い物が減って、結果的に長く愛用できる服を選ぶことに繋がるんだよね」
紅葉も頷きながら、「確かに、自分に合ったものを選べば、流行に流されずに済むよね。それってすごくサステナブルな考え方だと思う」と同意した。
柚もその意見に賛同し、「パーソナルカラーを知ることで、自分に合った服を大切にする文化が広がるかもしれないね」と言った。
このミーティングを通して、4人の結束がさらに深まり、プロジェクトの方向性も明確になっていった。全員が自分の強みを活かし、プロジェクトを進めていくために役割分担を行い、次のステージへ進む準備が整った。
次回予告
いよいよ、4人が初めてオフラインで顔を合わせることに。オンラインでは伝わりきらなかったお互いの想いが、直接対面することでさらに深まっていく――。
次回、第9話: 「初めてのオフラインミーティング」
ついに4人がオフラインで集結。彼女たちの絆がさらに強まる瞬間が訪れる。彼女たちが対面することで生まれる新たな発見とは?メタバース内でのバーチャル試着体験の提案も・・・
環境や社会への配慮を重視したファッションのスタイルや取り組みを指す。具体的には、再生可能な資源やエコ素材を使用した衣類、労働者の人権を尊重した生産過程、使い捨てではなく長く愛用できるデザインが特徴。環境にやさしく、持続可能なファッションの提案が広がっている。
環境省_サステナブルファッション
作者の勝手なオススメソング!「華やかさの裏の地道な活動」
SEKAI NO OWARI「サザンカ」/ とにかくミュージックビデオを観てください。愛のこもった食事。ラスト、爆泣きでした。ちゃんと伝わってるんですよね。
サステナブルファッション!華やかではありませんが、地道に活動する4人を応援してください。