クリスマス気分、4人集まる
街中がクリスマスの雰囲気で包まれる12月。4人は紫陽花の部屋に集まり、リサイクル素材を活用した新しいプロジェクトについて話し合っていた。
紅葉が持参したクリスマス風クッキーをテーブルに並べると、桜子が感激の声を上げた。
「紅葉ちゃん、すごい!こんなにかわいいクッキー初めて見た!」
「まぁ、クリスマスだしね。甘さ控えめにしてあるから、食べすぎても大丈夫だよ。」
紅葉が笑顔で答えると、桜子は早速クッキーを手に取り、嬉しそうに頬張った。
紫陽花はその横でノートパソコンを広げ、集まった素材のリストを見ながら頭を抱えていた。
「リサイクル素材を集めることはできたけど、これをどうデザインに活かすかが課題だよね。」
「それに、もっと多くの人にこのプロジェクトを知ってもらわないと。」柚が冷静な声で言う。
桜子のひらめき、動き出すプロジェクト
桜子がスマホをいじりながら、突然目を輝かせた。
「そうだ!SNSで“思い出の服”を募集するのはどう?みんなが思い出を投稿してくれて、その服を新しい形に変えるとか!」
紅葉はそのアイデアに目を輝かせた。
「それ、すごくいい!デザインする側としても、その思いを込めて作れるのはやりがいがあるなぁ。」
紫陽花もパソコンを操作しながら同意する。
「リサイクル素材をただ使うだけじゃなくて、ストーリー性があると、より多くの人に響くかも。」
柚はその意見をまとめるように頷いた。
「それなら、コミュニティ全体で作るプロジェクトにできるね。私たちが中心になって、みんなを巻き込んでいこう。」
話し合いの中で、彼女たちの想いはどんどん膨らんでいく。
クリスマスイルミネーションの夜
ひと段落ついたところで、桜子が勢いよく立ち上がる。
「ねぇ、せっかくだからイルミネーション見に行こうよ!こんなに頑張ったんだから、少しはクリスマス気分を満喫しないと!」
4人は近くの公園に出かけることにした。そこでは大きなクリスマスツリーがライトアップされ、周囲にはたくさんのカップルや家族連れが楽しそうに歩いていた。
「わぁ、すごいね!まるで映画みたい!」桜子が感動の声を上げると、紅葉がカメラを構えた。
「本当にきれい…。このツリー、写真に撮らないと!」
紫陽花は少し離れたところで、何かをじっと見つめている柚に気づく。
「柚さん、どうかした?」
「ううん。こういう景色を見てるとね、私たちのプロジェクトも、誰かの心をこんなふうに温められるものになったらいいなって思って。」
紫陽花はその言葉に静かに頷く。
「きっとなりますよ。みんなで作り上げていけば。」
恋の気配、桜子のドキドキ
そんな中、桜子がふと何かに気づいたように立ち止まった。
「あれ…あそこにいるの、もしかして…」
彼女の視線の先にいたのは、桜子の大学の友人で、以前少し気になっていた男の子だった。仲間たちと談笑する彼の姿に、桜子は目をそらしながらそわそわし始める。
紅葉がその様子を察し、にやりと笑う。
「ねぇ、桜子。その人、知り合い?」
「えっ!?いや、別に、そんなことないよ!ほら、イルミネーションの写真撮らなきゃ!」
顔を赤くして慌てる桜子に、紫陽花と柚も思わず笑ってしまう。
そんな微笑ましいやり取りの中で、彼女たちの絆はさらに深まっていった。
コミュニティと共に進む未来
帰り道、夜空に輝く星を見上げながら、柚がふと呟く。
「やっぱり、私たちだけじゃなく、いろんな人の力を借りて作るプロジェクトにしたいな。みんなが参加できるものにすれば、もっと可能性が広がると思う。」
紅葉が大きく頷いた。
「私も、みんなと一緒に作るデザインをもっと増やしてみたい!」
紫陽花は静かに、しかし力強い声で言った。
「地域の人たちやSNSのフォロワーさんも巻き込んで、一緒に何かを作る。それが私たちの強みになると思います。」
桜子がふわりと笑いながら、まとめるように言った。
「そうだよね。私たちのプロジェクト、きっと誰かの心を温められるものになるよ!」
4人の心に灯った温かな希望の光。その光は、未来への大きな一歩へとつながっていく。
次回予告
コミュニティを巻き込んで始動したプロジェクト。だが、その中には想像もしていなかった展開が――。
次回、第19話:「アンケート」
人々の声を聞くことで見えた新たな課題と可能性。その時、彼女たちは何を選ぶのか?
環境や社会への配慮を重視したファッションのスタイルや取り組みを指す。具体的には、再生可能な資源やエコ素材を使用した衣類、労働者の人権を尊重した生産過程、使い捨てではなく長く愛用できるデザインが特徴。環境にやさしく、持続可能なファッションの提案が広がっている。
環境省_サステナブルファッション
作者の勝手なオススメソング!「気付けば、あと一週間でクリスマス。不思議とワクワクし始めます。皆さんも思い出の曲、ありますよね♪」
クリスマス1週間前のワクワク感と温かい雰囲気にぴったりな音楽を、YouTubeのリンクとともにご紹介します。以下の曲を聴きながら、素敵なクリスマスのひとときをお過ごしください。
J-pop
- 山下達郎 – クリスマス・イブ榮倉奈々出演、山下達郎「クリスマス・イブ」特別映画版PV
冬の定番ソングで、切なくも心温まるメロディが特徴です。 - 桑田佳祐 – 白い恋人達(Full ver.)
サザンや桑田さんは外せません。心に沁みる冬の曲。 - back number – クリスマスソング
クリスマスの恋心を繊細に描いた人気の一曲です。 - AI – ハピネス
明るい気分と前向きな歌詞が、クリスマス直前の高揚感にマッチします。 - 宇多田ヒカル – First Love
恋愛模様が描かれている部分にぴったりの、少し切ないラブソングです。 - MISIA – Everything
温かく壮大な雰囲気が、4人の絆を感じさせるバックグラウンドに最適です。
洋楽
- Mariah Carey – All I Want For Christmas Is You
王道のクリスマスソングで、一気に華やかな雰囲気を盛り上げてくれます。 - Michael Bublé – It’s Beginning To Look A Lot Like Christmas
柔らかく温かなメロディが、クリスマス前のムードに最適です。 - Wham! – Last Christmas
恋愛模様に切なさを添えつつも、クリスマス感たっぷりの一曲です。 - John Lennon – Happy Xmas (War Is Over)
温かさの中に平和と希望を感じさせるメッセージソングです。 - Pentatonix – That’s Christmas to Me
美しいハーモニーが、4人の絆やクリスマスの優しい時間を表現するのにぴったりです。
インストゥルメンタル・ピアノアレンジ
- 久石譲 – Merry-Go-Round of Life(ハウルの動く城)
ロマンティックでほっこりしたムードを作りたいときにおすすめです。 - George Winston – Carol of the Bells・HAUSER – Carol of the Bells
ピアノで奏でるクリスマスの静けさとワクワク感が感じられます。 - 葉加瀬太郎 – クリスマス
バイオリンの優しい音色が、クリスマスの温かさを引き立てます。
これらの曲を聴きながら、クリスマス前の素敵な時間を楽しみましょ。
作者の勝手なオススメ映画!「クリスマス1週間前のワクワク感と温かい雰囲気にぴったりな映画のシーンをご紹介します。」
1. 『ラブ・アクチュアリー』(Love Actually)
おすすめのシーン:クリスマスシーズンを舞台に、さまざまな人々の愛の形を描いた作品です。特に、空港での再会シーンや、街中でのクリスマスキャロルの場面は、心温まる雰囲気を醸し出しています。
視聴リンク:『ラブ・アクチュアリー』日本公開20周年記念4Kデジタルリマスター版 同時視聴/YouTubeでいくつかのサイトを紹介しています。
2. 『プラダを着た悪魔』(The Devil Wears Prada)
おすすめのシーン:ファッション業界で奮闘する主人公アンディが、クリスマス前に自分の人生を見つめ直すシーンがあります。華やかなニューヨークのクリスマスの雰囲気とともに、自己成長の物語が描かれています。
視聴リンク:『プラダを着た悪魔』予告編|Disney+ (ディズニープラス)
3. 『ブリジット・ジョーンズの日記』(Bridget Jones’s Diary)
おすすめのシーン:30代独身女性ブリジットが、クリスマスシーズンに恋や仕事で奮闘する姿をユーモラスに描いています。特に、クリスマスパーティーでの出来事や、雪の中でのロマンティックなシーンが印象的です。
視聴リンク:『ブリジット・ジョーンズの日記』 – U-NEXT
我が家はお菓子屋だったので、山のように積まれたクリスマスケーキを思い出します。クリスマスは決まって家業の手伝いでしたが、それは決して苦ではなく、むしろ、幸せな時間でした♡ クリスマスって、不思議ですよね。愛を伝えたくなります。感謝を伝えたくなります。さまざまな形があると思います。恋人へ。家族へ。愛犬へ。愛猫へ。友達へ。同僚へ。先輩へ。あったかくなったり、切なくなったり・・・あなたはどんな愛の時間でしょうか?